数学塾 オイラーの著作に沿って変分法を学ぶ
  • 教室開催

  • 高瀬 正仁(元九州大学教授)
講師詳細

 数学史は「数学とは何である」と問う学問ですから、数学と数学史は切り離すことができません。数学の理論の真実の姿は源泉に宿っていて、源泉の所在地を教えてくれるのが数学史です。この「数学塾」では、毎回ひとつのテーマを取り上げて、その理論の泉となった「一番はじめの人」の「一番はじめの作品」に沈潜して思索の流れをたどり、数学の誕生の瞬間に立ち会うことをめざします。
 オイラーは1844年の著作『極大または極小の性質を備えた曲線を見つける方法、あるいは、もっとも広い意味合いで諒解された等周問題の解法』においてオイラー=ラグランジュ方程式という、今日の変分法の基本方程式の原型を提示しました。簡単な場合から出発して徐々に複雑な場合を歩を進めていますが、そのつど多くの具体例を挙げています。それらの事例を克明に観察します。 (講師・記)


〈スケジュール〉

第1回(10月)
《原型のオイラー=ラグランジュ方程式》
オイラーは変分問題をオイラー=ラグランジュ方程式の解法に帰着させるという方針に沿って、非常に簡単な場合から出発してそのつど適切なオイラー=ラグランジュ方程式を書きました。この方程式の導出法は今日の変分法のテキストに記されていますが、ここではオイラー自身のアイデアを紹介します。

第2回(11月)
《オイラー=ラグランジュ方程式の一般化》
最短降下線を求める問題は変分法の適用例で、この問題に適用されるオイラー=ラグランジュ方程式を解くとサイクロイドが現れます。さらに複雑な変分問題を考えると、それに伴ってオイラー=ラグランジュ方程式の形も次第に複雑になり、さまざまなタイプの微分方程式の解法が要請されます。オイラーが挙げている具体例に沿って、その様子を観察します。

第3回(12月)
《条件付き変分問題》
微積分に条件付き極値問題というテーマがあり、ラグランジュの未定乗数法を適用することにより解決されますが、未定乗数法の由来は「条件付き変分問題」で、そこには微積分の条件付き極値問題の場合とまったく同様の考え方が生きています。その諸事情を詳しく紹介し、極値問題というものの本質を考えます。


※数学塾は全3回あります。ご希望の回にお申し込みいただけます。必要に応じて前回の復習をしつつ進めますが、連続して受講される方が理解しやすいです。

※各回のお申込みも可能です。
第1回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/726f7daf-1b92-6333-1c02-611cfee4b968

第2回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/3a160077-fc56-b8cc-1599-611cff16faff

第3回のみはコチラ⇒https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/a56bc170-99b0-c5dd-93c6-611cffb48172

中途受講はできません

お申し込み
日程
2021/10/10, 11/14, 12/12
曜日・時間
日曜 12:30~16:45
回数
3回
受講料(税込)
会員 19,800円 一般 26,400円
設備費(税込)
495円
その他
・本講座は、開講当日の窓口申し込みを承っておりません。WEBサイトでお手続きいただくか、開講1週間前までにお電話にてご予約のうえ、コンビニエンスストアでのご入金をお願いいたします。
・途中休憩があります。
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。
・数学塾は全3回あります。ご希望の回にお申し込みいただけます。必要に応じて前回の復習をしつつ進めますが、連続して受講される方が理解しやすいです。

講師詳細

高瀬 正仁(タカセ マサヒト)
1951年、渡良瀬川上流の山村、群馬県勢多郡東村(現在のみどり市東町)に生まれる。数学者、数学史家。専攻は多変数関数論と近代数学史。東京大学を経て九州大学大学院修士課程修了。元九州大学教授。歌誌「風日」同人。著作『評伝岡潔』三部作(「星の章」「花の章」は海鳴社、「虹の章」はみみずく舎)、『高木貞治とその時代』(東京大学出版会)など。訳書『ガウス整数論』(朝倉書店)、『オイラーの無限解析』、『オイラーの解析幾何』(海鳴社)、『ガウスの数学日記』(日本評論社)など。