太宰治 語りの魅力 生誕110年

  • 安藤 宏(東京大学教授)
講師詳細

 まず太宰治生誕110年を迎えた最近の動向と、それにまつわるトピックを扱います。特に話題となった「お伽草紙」の原稿について、その概要の紹介をしたいと思います。ちょうど平成から令和改元されたばかりと言うこともあり、太宰治と天皇制との関わりにも注目してみるつもりです。さらにそれを通して、作品の一節を紹介しながら、読み味わうためのポイントを示していきます。自意識過剰の饒舌体、女性の一人称告白体など、独特の文体の魅力をお伝えできれば、と思っています。 (講師・記)

この講座は終了しました
日程
2019/9/21
曜日・時間
土曜 13:00~14:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,240円 一般 3,888円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

安藤 宏(アンドウ ヒロシ)
 日本の近・現代文学を専攻。太宰治を中心に、1930年代の自意識過剰の饒舌体に着目するところから出発し、近代文学における一人称小説の特色、さらには、小説の文体、表現を歴史的にアプローチしていくことに力を注いでいる。授業は、学部では明治中期~大正期の作品を時間ごとに一編ずつ検討する演習と、「近代小説の表現機構」を文体、構造面から考えていく講義とを行っている。また、大学院では年ごとに明治、大正、昭和から特定の一年間を選び、「状況」「ことば」「人間」の三者の相互関係を、文学史的に考察する演習を行っている。主な著書に『太宰治 弱さを演じるということ』(筑摩書房、2002)、『「私」をつくる—近代小説の試み』(岩波書店、2015)、『日本近代小説史』(中公新書、2015)などがある。