数学カフェ 黄金分割の秘密と数理

  • 中村 滋(東京海洋大学名誉教授)
講師詳細

 「数学カフェ」は名前の通り。カフェでコーヒーを飲むように、気楽に数学の美しい一場面を楽しんでいただくシリーズです。毎回、数学の美しい花を一輪だけ切り取り、ゆっくりと鑑賞していただきます。最初に1時間半ほど講師が話し、後半30分は質疑応答や討論形式で進めていきます。数学は人間の頭の中で抽象化し、理想化したものを対象としているので、純粋で何の夾雑物もない、時間を超えた美しさがあります。最も古くから人類文化の精粋(エッセンス)を伝え続けてきた数学の本当の姿を楽しみ、「数学は美しい」ことを実感してください。どうぞ構えずにいらしてください。 

 美術に関連の深い「黄金分割「や「黄金比」の秘密とその数理を解明することを目標とします。美術の世界は「数学」からは最も遠い世界のように思われていますが、黄金分割や黄金比の奥には「フィボナッチ数」という数が隠れていて、これが「美」を創り出しているのです。「黄金分割」という言葉は19世紀にドイツで作られましたが、線分を「黄金比」で分割する「黄金分割」そのものの美しさは古代ギリシアで発見され、芸術家たちの間で連綿として用いられてきました。フィボナッチ数が、美を追求する芸術家が発見した黄金分割と深いところでつながっているのは面白いことですね。ケプラーも「幾何学は二つの偉大な宝を持っている。一つはピュタゴラスの定理、もう一つは線分を外中比に分割すること[黄金分割]。初めのは金に譬えられ、もう一つは高貴な宝石と名付けられよう。」と述べています。この高貴な宝石と美術との不思議な関係を追ってみます。

この講座は終了しました
日程
2019/3/30
曜日・時間
土曜 15:30~17:30
回数
1回
受講料(税込)
会員 2,376円 一般 3,024円
その他
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

中村 滋(ナカムラ シゲル)
1943 年,戦時下の埼玉県に生まれ東京都で育つ。1967 年,東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。以来46年間,東京商船大学(現東京海洋大学)と学習院大学で数学を教える。東京海洋大学名誉教授。日本フィボナッチ協会副代表。著書は『フィボナッチ数の小宇宙』(日本評論社)、『微分積分学21講』(東京図書)、『数学の花束』(岩波書店)、『円錐曲線』(共立出版)、『円周率』(共立出版)、『数学史』(室井和男との共著、共立出版)、『数学史の小窓』(日本評論社)。