学問史としてのユダヤ教
  • 教室開催

  • 市川 裕(東京大学名誉教授)
講師詳細

ユダヤ教のタルムードと言えば、普通は書物のことを想像します。私もそうでした。自分のタルムード研究は文献学のつもりで始めたのです。しかし、研究を進めるうちに、関心は文献学ではないことを自覚し、暗中模索した結果、研究の視点を変えました。タルムードと向き合った人々に焦点を据えることにしたのです。これは、いわば「文献としてのタルムード」から、「タルムード・トーラー」という人間の営みへの、研究の転換です。
ラビの系譜をたどり、歴史とトーラー解釈とを合わせ、歴代のユダヤ賢者が現実といかに向き合って神の教えを導き出したか。歴史を紐解き、ユダヤ人IDの秘密を探っていきたい。(講師・記)

第1回 タルムード文化論:トーラーの学習としてのタルムード学の歴史
第2回 復興のパターン―危機と賢者の出現―:滅亡・神の言に帰る・契約の民
第3回 ラビたちの時代:ギリシアからの決別と口伝トーラーの開闢

この講座は終了しました

注意事項

※4/9は10階18号教室で行います。(3/26 記)

日程
2022/4/9, 5/14, 6/11
曜日・時間
土曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 一般 13,200円
設備費(税込)
495円
その他
・教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

市川 裕(イチカワ ヒロシ)
2019年3月まで東京大学教授(大学院人文社会系研究科・文学部)。名誉教授。専攻は聖書とユダヤ教。大学で法学を学んだ後、宗教学の大学院で旧約聖書を学ぶ。イエス時代以後のユダヤ教に強く惹かれ、エルサレムのヘブライ大学に留学、律法研究に取り組む。生きた宗教の現場を経験するため、現地のシナゴーク(ユダヤ教会堂)で1年間、毎朝の礼拝に出席し、一般庶民の生活の中に深く根ざした宗教の営みに感銘を受ける。帰国後に東洋の宗教を学び直し、思索を深めた結果を、主著の『ユダヤ教の精神構造』(東京大学出版会、増補改訂版2020)にまとめた。他に『ユダヤ人とユダヤ教』岩波新書2019、『ユダヤ教の歴史』山川出版社2009、『ユダヤ的叡智の系譜: タルムード文化論序説』東京大学出版会2022など。