漱石を読みなおす「行人」
  • 教室開催

  • 小森 陽一(東京大学名誉教授)
講師詳細

 弟と自分の妻との関係を疑う大学教授・一郎は、妻の「節操を御前に試してもらいたいのだ」と、「二人で和歌山へ行って一晩泊ってくれれば好いんだ」という衝撃的な依頼を弟の二郎にする。こうした異様な設定を中心とした夏目漱石の『行人』は、前作の『彼岸過迄』と同じように、「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」という四つの短篇で成立している長篇小説である。人が人を信用する基準はどこにあるのかが、夫婦、兄弟、親子、友人といった複数の対関係の中から問われていく。「行人」という言葉が道を歩く人の意から、転じて旅をする人、そして使者という意味を持つようになったことをふまえ、「行人」としての二郎の語りを辿っていきたい。 (講師・記)
※2022年1月期開講。1年かけて読み進めます。

<テキスト> 『行人』夏目漱石
お手持ちのもので結構ですが、授業は岩波文庫をもとに進めます。
各自ご用意ください。当センターでは販売しておりませんので、ご了承ください。


<全12回のカリキュラム>
2022年7月期は第7~9回目までの予定

1  友達 (1~12章) 終了 
2  友達 (13~26章) 終了
3  友達 (27~33章)、 兄(1~2章) 終了
4  兄 (3~16章) 終了
5  兄 (17~31章) 終了
6  兄 (32~44章) 終了
7  帰ってから (1~12章)
8  帰ってから (13~26章)
9  帰ってから (27~38章)
10 塵労 (1~15章)
11  塵労 (16~32章)
12  塵労 (33~52章)

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。

お申し込み
日程
2022/7/27, 8/24, 9/28
曜日・時間
第4週 水曜 18:30~20:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 
設備費(税込)
495円
持ち物など
テキスト『行人』(岩波文庫)
お手持ちのもので結構ですが、授業は岩波文庫をもとに進めます。各自ご用意ください。

その他
2022年1月開講。
教室は変わる場合があります。10階と11階の変更もあります。当日の案内表示をご確認ください。

講師詳細

小森 陽一(コモリ ヨウイチ)
1953年生まれ。北海道大学大学院文学研究科修了。成城大学文学部助教授、東京大学助教授・教授を経て現職。著書に『構造としての語り』(新曜社)、『読むための理論 文学・思想・批評』(世織書房)『知の技法』(共著・東京大学出版会)、『ことばの力・平和の力 近代日本文学と日本国憲法』(かもがわ出版)、『難民(思考のフロンティア)』(共著・岩波書店)。『戦後日本は戦争をしてきた』(共著・角川書店)、『理不尽社会に言葉の力を』『戦争への想像力』『生きさせる思想-記憶の解析・生存の肯定』(新日本出版社)、『天皇の玉音放送』(朝日新聞出版)、『漱石論 21世紀を生き延びるために』(岩波書店) 、『東アジア歴史認識論争のメタヒストリー』(共著・青弓社)、『壊れゆく世界と時代の課題』(共著・岩波書店)などがある。