平安王朝の女房たち -実在の女房と物語の女房

  • 中嶋講師
  • 中嶋 みゆき(元高校国語科講師)
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平安期に出仕していた沢山の女房の中で最強の女房は誰であろうか。物語の中では女房はどのような役割を果たしていたただろうか。女房の多くは受領の娘であり、夫も受領であることが多かった。受領の最高位は「大宰の大弐(だざいのだいに)」である。一方、女房の最高位については、『落窪物語』は女主人公の侍女女房「あこぎ」について、「むかしのあこぎ 今は内侍(ないし)のすけになるべし。典侍は二百まで生けるとかや。」と、物語を結んでいた。『枕草子』にも「女は典侍(ないしのすけ)。内侍。」(169段『新潮古典集成』)とある。又、女性特有の職掌に「乳母(めのと)」がある。久下裕利氏は「天皇の乳母が典侍となり、三位を叙位される傾向」があることを吉海直人氏の『平安朝の乳母達』から紹介し(「大宰大弐・権帥について」)、吉海氏も同書で「乳母(乳母女房)の台頭は藤原氏の摂関体制やそれに伴う後宮政策と無関係ではあるまい。」と述べている。沢山の女房たちが出仕していた平安朝。あらためてその存在を、物語と実在の人物達の中に探ってみよう。  (講師記)

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日程
2021/3/21
曜日・時間
日曜 10:30~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 2,200円 一般 2,530円
設備費(税込)
55円
その他
資料プリント代別途実費

講師詳細

中嶋 みゆき(ナカジマ ミユキ)
北海道羽幌町築別炭鉱生まれ。藤女子大学文学部国文学科卒業。40年余り、札幌市内の私立高校、札幌市立高校で、時間講師等を務める。1996年北海道教育大学札幌校教育学研究科教科教育専攻修士課程修了。「大和物語研究」「古典遺産」等に論文掲載。東京の『軍記・語り物研究会』にも参加する。本来の専門分野は中世軍記。《ちなみに、歌手の中島みゆきさんは大学時代のクラスメート》