平安和歌の魅力 『古今集』の知と『新古今集』の情

  • 田中講師
  • 田中 幹子(札幌大学教授)
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905年成立の『古今集』は、それまで埋もれ木の存在だった和歌の地位を一変させました。「才」である漢籍の教養を大和心で詠んだ『古今集』は日本すべての文化の頂点にたちました。そして300年後、1205年新しい『古今集』を目指した『新古今集』が生まれた時代は「武士の世」となっていました。『新古今集』は失われた王朝への憧れが詠まれていました。この二大歌集の特徴を同じ歌材の和歌を比べて味わっていきましょう。


4月 『古今集』の花、『新古今集』の花
桜花が日本を代表する花となったのは『古今集』からです。漢詩の影響を感じる『古今集』と夢の中に咲くような『新古今集』を比較します。

5月 『古今集』の端午、『新古今集』の端午
節句は中国から伝わった儀式です。端午の節句が宮中で現実に行われていた『古今集』と王朝時代の華やかな行事への憧れが読み取れる『新古今集』を比較します。

6月 『古今集』の長雨、『新古今集』の長雨
「眺め」の語源となった長雨は恋する女性にとっては辛いものでした。恋人の思いに揺れる
はかない女心を詠んだ『古今集』と『新古今集』の歌を詠み比べます。

7月  休み

8月  『古今集』の夏、『新古今集』の夏
歌の世界では嫌われる夏の季節を、納涼、花橘、ホトトギス、蛍などの素材を通して『古今集』と『新古今集』の夏を味わいます。

9月  『古今集』の秋の気配、『新古今集』の秋の気配
みなが待ち望んでいる秋を木の葉色付く前に少しでも先取りして詠むのが歌人でした。風によって秋を訪れを感じていた『古今集』『新古今集』を味わいます。

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お申し込み
日程
2020/6/25, 8/27, 9/24, 10/22, 11/26
曜日・時間
第4週 木曜 13:00~14:30
回数
5回
受講料(税込)
会員 10,450円 
持ち物など
※資料代実費
その他
※7月はお休みです。

講師詳細

田中 幹子(タナカ ミキコ)
札幌市出身。甲南女子大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。仏教大学、甲南女子大学、桃山学院大学などで非常勤講師を務め、2006年より札幌大学へ。現在、同大学文化学部教授。専門は中古、中世の和歌、物語。とくに平安から鎌倉時代の和歌や物語に見られる漢籍の影響(『白氏文集』が中心)を『和漢朗詠集』を軸に研究している。著書に『和漢朗詠集とその受容』、『和漢・新撰朗詠集の素材研究』ほか。