【教室受講】紫式部の生涯と『紫式部日記』の世界
藤原道長の周辺と歴史的背景をめぐって
- 教室開催
- 伊井 春樹(大阪大学名誉教授)
『源氏物語』に26回も引歌として用いられる「人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道にまどひぬるかな」は、紫式部の曽祖父兼輔の歌です。祖父の雅正、叔父の為頼の歌もしばしば『源氏物語』に引かれます。紫式部が影響を受けた文学的な家系をたどり、当時の歴史的な背景を確認し、若いころの記録もなされる『紫式部集』や、女房生活時代の『紫式部日記』を読み進めます。『栄花物語』『大鏡』等の古記録も援用し、道隆と道長との対立、一条天皇のもとでの定子皇后と彰子中宮の姿にも及びます。紫式部が女房として彰子中宮に仕え、御子出産にともなうさまざまな行事を追い、日記にも指摘する道長との関係、藤原公任のこと、清少納言、和泉式部、赤染衛門の女房たちの評判についてもたどり、残されたわずかな資料から紫式部の生涯をたどっていきます。
<各回テーマ>
4月:紫式部に影響を与えた曽祖父兼輔と仲間の歌人たち
5月:祖父雅正・叔父為頼の歌の『源氏物語』への引用
6月:紫式部の友との別れ、父為時の任国越前へ赴く
注意事項
・本講座はZoomウェビナーを使用したハイブリッド講座です(講師は教室)。教室受講を承ります。オンライン受講はリンク先よりお申込みください→https://www.asahiculture.jp/course/nakanoshima/3db364ff-ec1e-f19b-b623-63d095272a93
教室受講でお申込みの皆様にはアーカイブ動画の配信はありません。予めご了承ください。
- 日程
- 2023/4/19, 5/17, 6/21
- 曜日・時間
- 第3週 水曜 13:00~14:30
- 回数
- 3回
- 受講料(税込)
- 会員 9,570円 一般 10,560円
- 設備費(税込)
- 330円
- 持ち物など
- 窓口でお手続きされる方は、文学13番のちらしをご確認ください。資料は実費(1枚20円)をいただきます。
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講師詳細
- 伊井 春樹(イイ ハルキ)
- 1941年生。広島大学大学院博士課程修了、文学博士。大阪大学大学院教授、人間文化研究機構理事、国文学研究資料館館長、逸翁美術館理事、逸翁美術館館長を経て現職。著書に『一千年目の源氏物語』『世界が読み解く日本』『ゴードン・スミスの見た明治の日本』『源氏物語を読み解く100問』ほか多数。