ロシアとコーカサス、自己と他者のあいだで ――トルストイ『コサック』を読み解く

  • 中村 唯史(京都大学大学院文学研究科教授)
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『コサック』(1852-63)は、 19世紀ロシアの文豪レフ・トルストイ(1828-1910)が、当時ロシアが併合しつつあったコーカサス地方を舞台として、彼の生涯のテーマだった「自然との融合」「他者との友愛」を、 作家本人を思わせる主人公オレーニンに追求させた中篇小説です。コーカサス滞在期のトルストイ自身の経験や見聞を用いている一方で、先行の文学作品群を下敷きにしつつ、巧みな語り口で読者を魅了する重層的な作品です。主人公は、本当に自然と調和し、他者と理解し合えたのでしょうか。執筆に約10年間が費やされた、 このすぐれて文学的なテキストを、 当時の文学的、思想的、政治的な状況を参照しながら読み解いてみたいと思います。

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日程
2020/3/21
曜日・時間
土曜 13:00~14:30
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1回
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会員 2,970円 一般 3,300円
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中村 唯史(ナカムラ タダシ)
1965年北海道生まれ。東京大学大学院人文科学研究科露語露文学専攻修了、90-92年モスクワ大学留学。山形大学人文学部勤務を経て2015年より現職。専門はロシア文学・ソ連文化論、比較文学。