正史が語らぬふしぎの日本古代史 『日本霊異記』入門
  • 教室開催

  • 渡部 亮一(立命館大学非常勤講師)
講師詳細

日本国の正史と扱われた『日本書紀』や『続日本紀』。現代の我々が習う日本史も、ほぼこれらが元となっていますが、勝者かつ統治者が一方的に書き記した、都合の良い歴史でもあります。九世紀初頭に成立した『日本霊異記』は、とある仏教修行者が記した、個人の歴史書。雷神を捕まえる話に始まる『霊異記』は、一読すると荒唐無稽にしか思えませんが、そこには失われた日本史が隠されています。ふしぎの日本に一緒に分け入ってみませんか。(今期で終了します)

①1/15 古代アジアの冒険譚(上巻第十七縁、第十八縁)
今回はいずれも、望まぬ長旅をする内容。第十七縁は、唐で捕虜となった男が、仲間とともに船を作って大脱出。観音菩薩は航海の神だったという歴史を読み解きます。第十八縁は、『法華経』の一字だけ憶えられない男が、前世の事実を知る話。こちらは国内の旅の果てに、前世の両親と再会し、二組の両親をもつ希有な者となりました。

➁2/19 親不孝は地獄行き(上巻第二十三縁、第二十四縁)
 今回はいずれも、母親を虐待した子が破滅する話。実の母から借金を取り立てる第二十三縁の男は、「天知る地知る」と絶縁されると、突然暴れ出して貯めていた財物も家も燃やしてしまいます。一方、母親に食べ物を与えなかった第二十四縁の娘は、胸に釘を打たれたと叫びながら死んでいきます。中国仏教の影響の強い話です。

③3/19 古代日本の超能力者たち(上巻第二十六縁、第二十八縁)
いわゆる神通力をもつ者の話。第二十六縁の法師は、死にかけた者も祈?でたちまち治してしまい、時の天皇にも敬われたとありますが、錫杖の上に錫杖を立てるという曲芸師のような真似も。第二十八縁は役優婆塞、つまり修験道の祖として有名な役行者の話。海の上を走り、一晩で富士山を往復する古代の超能力者の奇跡を読み解きましょう。

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。

この講座は終了しました
日程
2022/1/15, 2/19, 3/19
曜日・時間
第3週 土曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 8,910円 
設備費(税込)
330円
持ち物など
※設備費は、教室維持費です。
その他
窓口でお手続きされる方は、文学8番のちらしをご確認ください。



講師詳細

渡部 亮一(ワタナベ リョウイチ)
1970年生。立命館大学文学研究科博士課程修了。日本古代の説話や仏典注釈、万葉集などを専門とする。また花にまつわる文化史を長年にわたり雑誌連載中。古い地誌を手に、国内や台湾の街歩きも続けている。