正史が語らぬふしぎの日本古代史 『日本霊異記』入門

  • 渡部 亮一(立命館大学非常勤講師)
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日本国の正史と扱われた『日本書紀』や『続日本紀』。現代の我々が習う日本史も、ほぼこれらが元となっていますが、勝者かつ統治者が一方的に書き記した、都合の良い歴史でもあります。九世紀初頭に成立した『日本霊異記』は、とある仏教修行者が記した、個人の歴史書。雷神を捕まえる話に始まる『霊異記』は、一読すると荒唐無稽にしか思えませんが、そこには失われた日本史が隠されています。ふしぎの日本に一緒に分け入ってみませんか。

①4月17日 仏教国となる以前のふしぎ(上巻第一縁)
仏典も非仏教の書も敬うのが正しい姿とする『霊異記』。上巻の三つの縁は、仏教伝来以前のふしぎを記しています。上巻第一縁は雄略天皇の侍者の物語、飛鳥の雷岡の由来です。『万葉集』冒頭歌の作者でもある雄略天皇とはどのような存在なのか、『古事記』などにも触れながら読み解きます。

②5月15日 狐女房と怪力一族(上巻第二・三縁、中巻第四縁)
昔話として今でも知られる狐女房。そして小さい体で怪力自慢の道場法師。それぞれの子孫は後に美濃国で出会い、互いの力を試します。日本には、怪力が代々受け継がれる特別な家があった…、そんなふしぎの歴史が記されています。

③6月19日 激動の東アジアとのかかわり(上巻第六・第七縁)
朝鮮半島の戦乱に深く関与し、緊張関係のなかにあった七世紀の日本。一方で仏教はその朝鮮半島から伝わり、僧の交流も盛んでした。朝鮮半島、さらには唐にまで及ぶ密かな交流の歴史が描かれた縁を読んでみましょう。

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日程
2021/4/17, 5/15, 6/19
曜日・時間
第3週 土曜 10:30~12:00
回数
3回
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講師詳細

渡部 亮一(ワタナベ リョウイチ)
1970年生。立命館大学文学研究科博士課程修了。日本古代の説話や仏典注釈、万葉集などを専門とする。また花にまつわる文化史を長年にわたり雑誌連載中。古い地誌を手に、国内や台湾の街歩きも続けている。