ヨーロッパ中世美術へのまなざし4
  • 教室開催

  • 木俣元一講師
  • ジャン・ピュセル「ジャンヌ・デヴルーの時禱書」、メトロポリタン美術館所蔵
  • 木俣 元一(名古屋大学大学院教授)
講師詳細

この講座では、ヨーロッパの中世美術をどのように見たらよいのかについて、ご案内したいと思います。この時代の美術には、私たちが見慣れている美術とは異なる工夫や決まりごとがあります。当時のアーティストはいろいろな仕掛けを使っていますが、じつは彼らの仕掛けはそれなりに合理的な成り立ちを持っているのです。それがわかってくると、当時の人々が美術作品にどのような「まなざし」を向け、そこにどのような世界を見ていたのかに近づいていくことができるようになってきます。
 第1回では、中世美術を享受した人々について考察します。中世の美術は、どのような人々によって、どのように受けとめられたのでしょうか?この問いは、中世美術についての理解を、一気に拡大し、深める効果をもたらします。現代の私たち自身も、中世美術を受けとめる者であり、過去の受容の在り方の理解は、現代の私たちにとっても中世美術を楽しむ際に大いに参考になるからです。第2回と第3回では2回に分けて中世美術における書物世界について考察します。現代社会がヨーロッパ中世から受け継いだ「モノ」のうち、もっとも点数が多いと考えられるのが書物です。冊子体形式の書物は、古代末期に誕生し、ヨーロッパ中世においてキリスト教とともに発展しました。書物は中世美術ととても深い関係にあり、挿絵、イニシアル装飾、カーペット・ページ、余白の装飾などにきわめて手の込んだ美術作品が多数残されています。授業では、中世の書物の特徴と、その多様性、そこで用いられた美術の働きについて概観することにしましょう。

第1回 10月18日(火) 「中世美術を受容した人々」
第2回 11月15日(火) 「中世美術と書物の世界(1)」
第3回 12月20日(火) 「中世美術と書物の世界(2)」

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。
中途受講はできません

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日程
2022/10/18, 11/15, 12/20
曜日・時間
火曜 15:30~17:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,900円 
教材費(税込)
教材代 1,650円
設備費(税込)
495円

講師詳細

木俣 元一(キマタ モトカズ)
1957年生。名古屋大学文学部卒業(1980)、同大学大学院文学研究科博士前期課程哲学専攻美学美術史専門修了(1982)、フランス政府給費留学生としてパリ第一大学博士課程中世考古学専攻に留学(1983-87)、同専攻にて博士号取得(1987)、名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程哲学専攻美学美術史専門中途退学(1987)、名古屋大学文学部助手(1987)、同助教授(1991)、同教授(2003)。辻壮一・三浦アンナ記念学術奨励金(立教大学)受賞(2003)。↓↓西洋中世・キリスト教美術史に関する研究を行っている。主要なテーマは,ゴシック聖堂扉口彫刻の発展プロセスの復元、ステンドグラスにおける視覚的物語叙述とレトリック、キリスト教美術の機能論的問題、キリスト教美術における記号論的問題。現在の関心は、ゴシック期における視覚文化を、「美術」の枠組みを問い直しつつ、幅広い視野で論じること。↓↓著書:『西洋美術館』(共編著)小学館(1999)、『大聖堂物語 ゴシックの建築と美術』(共著)河出書房新社(2000)、『シャルトル大聖堂のステンドグラス』中央公論美術出版(2003)