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令和にこそ「新古今和歌集」!

  • 河田講師
  • 河田 育子(歌人)

    
‟令和“という新しい年号を迎えました。‟新しい”を和歌史で考えるとどうなるでしょう。「新古今和歌集」の背景には、源平の合戦や承久の乱という動乱の時代があります。その中で後白河法皇や後鳥羽院という、いずれも個性的すぎる天皇が現れます。後白河は今様にふけって「梁塵秘抄」を編纂し、いわゆる正統的な和歌ではなく、地下(じげ)の者たちの歌謡に熱狂していました。これに対して、和歌の家の貴族、例えば藤原定家らは、伝統的な和歌が脅かされているという不安を抱いたことでしょう。そんな時、若き後鳥羽院が和歌に意欲を燃やすカリスマとして登場します。そして、彼らは力を合わせ、俗謡に対して和歌の伝統を守りつつ、何とか革新していこうとも努めました。こうした彼らの気持ちが「新古今和歌集」という名前に込められています。この状況は、キャッチコピーやエンターテイメント系の書き物、アニメや漫画といったジャンルの、総じてサブカルチャー(非正統的下位文化)が大変高レベルになり、逆に正統的文藝がどういうものであるか、その位置づけさえ不明になりつつある現代に通じるものがあります。「梁塵秘抄」と「新古今和歌集」、この二つがそろって初めて、あの時代の文化シーンがおもしろくなったのではないか。現代の文化シーンに通じる問題も見通しながら、和歌と詠み人の人生を楽しみましょう。(講師・記)

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お申し込み
日程
2019/10/9, 11/13, 12/11
曜日・時間
第2週 水曜 13:00~14:30
回数
3回
受講料(税込)
会員 9,240円 
教材費(税込)
教材代 165円
設備費(税込)
495円