地層は語る――秀吉も驚いた慶長伏見地震
- 寒川 旭(産業技術総合研究所名誉リサーチャー)
1596年(文禄5年・慶長元年)9月5日の午前零時頃、京都は激しい揺れに襲われました。豊臣秀吉が築いた伏見城の天守が崩れ、東寺・天龍寺・大覚寺・二尊院などの建物も倒れ、京阪神と淡路島が大きな被害を受けました。この地震を引き起こしたのは、有馬―高槻断層帯などの活断層です。六甲山地の北縁を通り、宝塚・川西・池田・箕面・茨木・高槻市を東西に横切る活断層のグループが有馬―高槻断層帯です。この断層の北側の岩盤が東に向かって一気にずれ動き、大地震を引き起こします。慶長の大地震では、今城塚古墳(高槻市)の墳丘が広い範囲で滑り落ち、各地で大規模な液状化現象が発生したこともわかりました。地震学に考古学的視点や研究手法を加えて解明しようとする「地震考古学」の第一人者である講師が、当時の歴史も含め、慶長伏見地震の全体像を説明します。
〈オンライン講座を併設します〉
- 日程
- 2021/2/13
- 曜日・時間
- 第2週 土曜 13:00~14:30
- 回数
- 1回
- 受講料(税込)
- 会員 3,190円 一般 3,190円
- 設備費(税込)
- 110円
- 持ち物など
- 教材としてプリントをお配りする場合、実費をいただきます。
オンライン講座を併設します。
※設備費は、教室維持費です。
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講師詳細
- 寒川 旭(サンガワ アキラ)
- 1947年生。東北大学理学部地学科卒業。東北大学大学院博士課程地学専攻修了(理学博士)。通商産業省工業技術院地質調査所入所、産業技術総合研究所主任研究員を経て、現職。主な著書に、「地震考古学」「地震の日本史増補版」(中公新書)、「秀吉を襲った大地震」「日本人はどんな大地震を経験してきたのか」(平凡社新書)、「歴史から探る21世紀の巨大地震」(朝日新書)。