中国考古学の新発見から日本史を見直す〈8月31日〉 沖ノ島からみた日韓中交流

  • 桃﨑 祐輔(福岡大学人文学部歴史学科教授)
講師詳細

 現在の中国では、驚くべき勢いで考古学の調査が進展しています。重要遺跡の発掘と発見だけでなく、最新の科学的研究法の導入によって、日本や韓国の研究が追い抜かれるのは時間の問題です。またその成果は、日本の考古学や歴史学に重大な影響があります。
 しかし日中交流の停滞で、中国の最新成果は一般市民にはもちろん、専門家にさえ十分知られていません。本講座では、ささやかではありますが、講師の桃﨑が2018年度の在外研究中に中国で見聞した研究成果や新資料の知見をもとに、日本考古学や日本史の重要問題と関係するものを中心に解説したいと思います。(講師・記)

<今回のテーマ>
「沖ノ島からみた日韓中交流―ササン朝ペルシアのガラス器はいつどこから来たのか?」
世界遺産となった宗像沖ノ島祭祀遺跡では、日本か海外のさまざまな貴重品が出土していますが、その中でも最も遠方からもたらされたのが、8号遺跡で出土したササン朝ペルシアのカットグラス碗の破片です。中国の寧夏回族自治区にある北周李賢(569没)の墓でも同様なササン朝のカットグラス碗の完形品が出土したほか、陝西省西安市東郊の大興城興寧坊清禅寺の隋開皇九年(589)火葬墓でもササン朝のカットグラス瓶が出土しました。北朝か隋を経由したと考えられる沖ノ島のササングラスの来歴を考えます。

※このページは各回申込専用のページです。
4-9月通してお申し込みの方は専用ページからお申し込みください。
https://www.asahiculture.jp/course/kitakyushu/aea68e1b-3b54-180f-fa86-5c4ab8cbd614

お申し込み
日程
2019/8/31
曜日・時間
第2週 土曜 13:00~15:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,132円 一般 3,132円
設備費(税込)
108円

講師詳細

桃﨑 祐輔(モモサキ ユウスケ)
1967年(昭和42年)3月12日生まれ、52歳 福岡大学人文学部教授(考古学)
福岡県福岡市出身 筑波大学大学院歴史・人類学研究科文化人類学専攻を単位取得退学。東京国立博物館事務補佐員、筑波大学助手を経て2004年に福岡大学に着任。2018年に中国社会科学院考古研究所・吉林大学・西北大学で1年間の在外研究に従事。ユーラシア騎馬文化・中近世仏教考古学が専門で「中世とは何か」の解明をめざす。
主な著作に「高句麗太王陵出土瓦・馬具からみた好太王陵説の評価」(『海と考古学』2005)、「七支刀の金象嵌銘技術にみる中国尚方の影響」『文化財と技術 4』2005)、「中世棒状鉄素材に関する基礎的研究」(『七隈史学』第10号)、「九州の屯倉研究入門」(『還暦、還暦?、還暦!』2010)、「九州出土子持勾玉研究入門」(『福岡大学考古学論集2』2013)、桃崎祐輔「騎馬文化の拡散と農耕文明との融合-江上騎馬民族征服王朝説が描く文化融合モデルとその今日的意義-」(『今、騎馬民族説を見直す』2014)「山の神古墳出土馬具の検討―2セットのf字形鏡板付轡・扁円剣菱形杏葉の年代とその意義―」(『山の神古墳の研究』2015)「金属容器」(『モノと技術の古代史 金属編』2017)「英彦山信仰遺跡と遺物からみた英彦山の歴史」(『英彦山の宗教民俗と文化資源』2017)など