「フランス美術」講座 「 アールヌーボーの装飾性」 「ロートレックとポスター芸術」他
  • 教室開催

  • 武末 祐子(西南学院大学外国語学部外国語学科 教授)
講師詳細

 「フランス美術講座」では、ステンドグラスとゴシック教会、マネ「オランピア」、ミレーとゴッホ―農民画の画家たち—、アールヌーボーの装飾性、ロートレックとポスター芸術、モネ—逆さの世界―ドビュッシー「月の光」を聞きながら、の6回を行う。この講座では受講生の皆さんの希望や意見を反映させながら、担当者が可能な範囲で解説しています。芸術の見方は一つではありません。楽しく受講していただければと思います。

1)7月9日(金) アールヌーボーの装飾性
 アールヌーボーは、19世紀終わり頃から20世紀初め頃(ベルエポック)、ベルギーに発祥した美術潮流である。文字通りに訳せば「新しい芸術」となる。この命名はフランスの美術商サミュエル・ビングといわれている。芸術家たちは、花や植物など有機的なモチーフを曲線的に用いた装飾様式を建築、工芸品、挿絵などデザインとして積極的に取り入れた。ベルギーからやがてヨーロッパに広く伝わっていくのであるが、この様式を建築にいち早く取り入れたヴィクトール・オルタと親しくしていたエクトール・ギマールの建築作品、エミール・ガレのガラス、陶器、家具デザイン、ルネ・ラリックのガラス、宝飾デザインは日本でも有名である。本講座では、伝統的な芸術から新しい芸術が<装飾>という領域から生まれていく様子を概観したい。
2)7月30日(金)ロートレックとポスター芸術
 アールヌーボーの代表的芸術家であるトゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は南仏のアルビの名門貴族の家に生まれる。小さいころから絵の才能を示し家族にも認められたが、遺伝的病により、少年期に骨折した足が身体の発育を妨げた。パリに出て様々な芸術家たちと知り合い、ムーラン・ルージュなど当時の有名な酒場にも出入りし、そのポスターを描いた。しかしアルコール中毒から脳卒中を起こし夭折する。ロートレックは、ポスターを芸術にまで高めたといわれている。同時代のポスター画家や挿絵画家の需要は高く、ロートレックの作品も非常に革新的である。どこが革新的なのか、ポスターデザインの面白さを考えてみよう。
3)9月10日(金)モネ—逆さの世界― 
 クロード・モネ講座、第2弾ということで、今回は、モネの作品の中でもそれほど知られていない「クルーズ渓谷」の連作を取り上げる。モネは1883年、生涯を過ごすことになるジヴェルニー村に引っ越して以来、頻繁に制作旅行を行っている。ノルマンディー、ブルターニュ、オランダ、コート・ダジュールなどに性欲的に足を運び各回20~30点は制作した。1889年には、フランス中部の山岳地帯クルーズ県のフレスリーヌ村に滞在する。クルーズ川は、ロワール川の支流のヴィエンヌ川の支流である。つまりフランスにおいても奥深い地方である。この地方に滞在したモネは山と間を流れる川を連作の主題とした。赤みがかったこげ茶色の山肌を何枚も描く。印象派の明るい垢、黄、青、白などの光の反映色とは反対の色である。この連作に読み取れるものは何か。また、この機会にモネと同時代の音楽家ドビュッシー作「月の光」1890を聞きながら鑑賞してみよう。

この講座は、ご入会が必要です。会員でない方は、ご入会の手続きをお願いいたします。
この講座は、初回からの受講料を全額いただきます。

この講座は終了しました

注意事項

講座日にご注意ください

日程
2021/7/9, 7/30, 9/10
曜日・時間
第2週 金曜 10:30~12:00
回数
3回
受講料(税込)
会員 7,920円 
設備費(税込)
330円
持ち物など
筆記用具をお持ちください。


講師詳細

武末 祐子(タケマツ ユウコ)
西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻教授。西南学院大学卒業。1986年~1987年、フランス政府給費留学生。1987年、グルノーブル第3大学フランス文学研究科DRS(博士)。1995年、パリ・ソルボンヌ第4大学DEA取得。専門は、フランス19世紀文学。研究テーマはグロテスク美学。著書は『グロテスク・美のイメージ―ドムス・アウレアからフロベールまで』(春風社)など。フランス語教育にも関心があり、論文執筆・発表を行っている。