カミュ『ペスト』を読む

  • 安藤 智子(九州大学基幹教育院非常勤講師)
講師詳細

 コロナウイルスの流行が始まって以来『ペスト』を読む人が増えています。
 この小説では仏領アルジェリアの一都市が疫病に苦しみますが、流行初期に現実を直視できず対策が遅れてしまう様子や、非日常がしだいに日常として感じられるようになるところなどは、私たちにとってもリアリティーがあるでしょう。また、華やかなヒーローが登場して町が救われるわけではなく、過酷さを増す状況のなかで淡々と職責を果たす人物たちが描かれるところに、いまの時代に必要な希望を見出せるかもしれません。
 本講座では、ペスト禍の人々の心理と行動がどのように変わっていくかを見ながら、人間の悲惨さと尊厳に対するカミュの眼差しを読み取ります。理解を深めるために、作中の神話的・宗教的なイメージや時間にまつわる記述を解説し、『ペスト』の成立過程も簡単に紹介します。

中途受講はできません

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日程
2020/9/19
曜日・時間
土曜 13:00~15:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 2,640円 一般 3,410円
設備費(税込)
110円
持ち物など
筆記用具をお持ちください。


※受講手続きは事前にお済ませ下さい。当日入金は、受講料に200(税別)円を加えた金額で承ります。
※設備費は、教室維持費です。

講師詳細

安藤 智子(アンドウ トモコ)
九州大学、西南学院大学ほか非常勤講師。九州大学大学院修士課程修了、パリ第四ソルボンヌ大学博士課程修了。専門は20世紀フランス文学、主にカミュ。2016年度日本フランス語フランス文学会奨励賞受賞。