「叙意一百韻」を読む ー菅原道真、延喜元年作ー
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  • 東 茂美講師
  • 東 茂美(福岡女学院大学名誉教授)
講師詳細

 昌泰四年(901)一月二五日、右大臣である菅原道真は大宰員外帥を命じられ、二月一日には追い立てられるように筑紫への道をくだります。員外帥(権帥)で実権はなく名ばかりの官職でした。山城・摂津以西の道中の国ぐにでは、たとえ罪人であっても給される食糧や伝馬さえ、道真一行には官給されないという、過酷なありさまでした。
 やがて博多津に上陸し、配所の官舎(現在の榎神社あたりか)で極貧の暮らしがはじまります。昌泰四年七月、元号が改まり延喜元年。初冬十月、道真は驚くほど長大な「叙意一百韻」を創作しています。秀抜な作品とはいえ、あまりにも長編すぎて、ほとんどの一般書では作品のごく一部が紹介されるくらいでした。この講座では、その全体をていねいに読むところから、道真文学の世界に迫ってみようと思います。

お申し込み
日程
2023/5/29
曜日・時間
月曜 10:00~12:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 2,860円 一般 3,740円
設備費(税込)
220円
持ち物など
筆記用具をお持ちください。

※受講手続きは事前にお済ませ下さい。当日入金は、受講料に550(税込)円を加えた金額で承ります。
※設備費は、教室維持費です。

講師詳細

東 茂美(ヒガシ シゲミ)
 1953(昭28)年,佐賀県伊万里生れ。成城大学大学院博士課程修了。博士(文学)。福岡女学院大学名誉教授。著書に『大伴坂上郎女』(1994年,笠間書院),『東アジア万葉新風景』(2000年,西日本新聞社),『山上憶良の研究』(2006年,翰林書房),『万葉集の春夏秋冬』(2013年,笠間書院),『鯨鯢と呼ばれた男 菅原道真』,『元号「令和」と万葉集』『古代万葉の歳時記』(2019年,2020年、2021年、共に海鳥社)、(などがある。各地の市民講座講師としても人気を博し,全国で開催される講演会でも活躍中。