貝の考古学 幻の貝「オオツタノハ」を追う!

  • 伊豆諸島・御蔵島で初めて採取したオオツタノハ
  • オオツタノハの貝輪(復元品)
  • 忍澤 成視(市原市教育委員会文化財担当主幹)
講師詳細

「オオツタノハ」は最大10cmにもなる大きな貝だが、貝類学者にもその存在すらあまり知られていない幻の貝だ。しかし、この貝を材料とした腕輪(貝輪)は関東を中心に東海から北海道、さらに九州の遺跡で出土。その時期は縄文早期から古墳時代終わりまでと長く、考古学研究では頻繁に登場する。最大の謎は、この貝がどこに、どのように生息し、いかにして先史時代の人びとが入手していたかということだ。伊豆諸島や大隅諸島で、20年にわたり自らこの貝を探し続けてきた講師が語る、列島規模の「貝の道」と6,000年に及ぶ人と貝の関わりの実態。

この講座は終了しました
日程
2021/2/9
曜日・時間
第2週 火曜 15:30~17:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,080円 一般 3,630円
設備費(税込)
110円

講師詳細

忍澤 成視(オシザワ ナルミ)
1962年、千葉県船橋市生まれ。1988年3月、早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻 修士課程修了。1989年4月、市原市役所に学芸員採用。財団法人市原市文化財センター、市原市埋蔵文化財調査センターにおいて、主に縄文時代の貝塚調査や整理報告を担当。また文化財活用事業として、出土遺物の分析・研究成果に基づく「貝輪づくり」、「貝アクセサリーづくり」を考案、東北から九州まで全国各地の自治体や博物館において講座を実施し普及に努める。小学生の頃、考古学の道に進むきっかけとなった江戸時代の玩具「泥めんこ」コレクションを用い、親子対象の「泥めんこ作り体験」の指導もおこなう。
2015年、ふるさと文化課勤務を機に、「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」を担当、77万年前の地質時代の世界へ。当該地層は2018年に国の天然記念物指定、2020年には国際境界模式地GSSPに認定、地質時代区分名称がチバニアンとして決定、に関わった。現在、令和4年開館予定の「市原歴史博物館」建設に向け陣頭指揮をとる。ライフワークは、日本列島における「オオツタノハ研究」。生物学・考古学的視点から、人とこの貝の6千年におよぶ関わりの謎に挑む。調査のための種子島通いは10年におよぶ。日本考古学協会、漂着物学会、日本貝類学会所属。趣味は、オープンウォータースイミング・サーフィン、ビーチコーミング。
●主な編著書:「骨角器の研究 縄文篇Ⅰ・Ⅱ」考古民俗叢書22・23 慶友社(共著) 1986
「貝の考古学」ものが語る歴史22 同成社 2011 
「房総の縄文大貝塚―西広貝塚―」シリーズ遺跡を学ぶ80 新泉社 2011
「縄文の奇跡! 東名遺跡」雄山閣(共著) 2018
ほか、論文多数。