“貝づくし”考古学③~縄文人を魅了した不思議な貝・タカラガイ…
  • 教室開催

  • 南房総に打ち上がるタカラガイ・イモガイ
  • 忍澤 成視(市原市教育委員会ふるさと文化課主幹(博物館準備室長担当))
講師詳細

タカラガイは、和名を「宝貝」と記し、また別名を「子安貝」と言い、古来より安産のお守りなどとされてきた。「燕の持ちたる子安の貝取りて賜え」は、『竹取物語』で、かぐや姫が求婚者の一人に申し付けた有名な一節であり、得ることが非常に困難なものの一つに例えられている。一方イモガイは、和名を「芋貝」と記し、その形態がサトイモのそれに似ることから名づけられた。別名「ハブ貝」とも呼ばれ、猛毒をもち、稀に人命を奪う貝があることでも知られる。さてこの両種、実は縄文人たちが最も好んで集め、装身具などの素材に使った筆頭でもある。しかも、海とは縁遠い山間部の洞窟からも見つかっているというから驚きだ。これらの貝の何が彼らを魅了し、加工して身に着けることにどんな意味を見出したのか。遺跡におけるあり方、さらに現生貝の特徴や生態から、この謎を解き明かす。

この講座は終了しました
日程
2021/11/29
曜日・時間
第5週 月曜 15:30~17:00
回数
1回
受講料(税込)
会員 3,080円 一般 3,630円
設備費(税込)
110円

講師詳細

忍澤 成視(オシザワ ナルミ)
1962年、千葉県船橋市生まれ。1988年3月、早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻 修士課程修了。2021年、「第46回藤森栄一賞」受賞。1989年4月、市原市役所に学芸員採用。財団法人市原市文化財センター、市原市埋蔵文化財調査センターにおいて、主に縄文時代の貝塚調査や整理報告を担当。また文化財活用事業として、出土遺物の分析・研究成果に基づく「貝輪づくり」、「貝アクセサリーづくり」を考案、東北から九州まで全国各地の自治体や博物館において講座を実施し普及に努める。小学生の頃、考古学の道に進むきっかけとなった江戸時代の玩具「泥めんこ」コレクションを用い、親子対象の「泥めんこ作り体験」の指導もおこなう。
2015年、ふるさと文化課勤務を機に、「養老川流域田淵の地磁気逆転地層」を担当、77万年前の地質時代の世界へ。当該地層は2018年に国の天然記念物指定、2020年には国際境界模式地GSSPに認定、地質時代区分名称がチバニアンとして決定、に関わった。現在、令和4年開館予定の「市原歴史博物館」建設に向け陣頭指揮をとる。ライフワークは、日本列島における「オオツタノハ研究」。生物学・考古学的視点から、人とこの貝の6千年におよぶ関わりの謎に挑む。調査のための種子島通いは10年におよぶ。日本考古学協会、漂着物学会、日本貝類学会所属。趣味は、オープンウォータースイミング・サーフィン、ビーチコーミング。
●主な編著書:「骨角器の研究 縄文篇Ⅰ・Ⅱ」考古民俗叢書22・23 慶友社(共著) 1986
「貝の考古学」ものが語る歴史22 同成社 2011 
「房総の縄文大貝塚―西広貝塚―」シリーズ遺跡を学ぶ80 新泉社 2011
「縄文の奇跡! 東名遺跡」雄山閣(共著) 2018
ほか、論文多数。