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平安貴族の日常に触れる「小右記」から 3月 寝殿造の構造―貴族の住まい
- 野口 孝子(公益財団法人古代学協会客員研究員)
『小右記』は右大臣藤原実資の日記で、基本的に男性中心の政治や年中行事に関することが多く記されています。
人々は願い事があると神仏に頼ります。摂関政治の頂点を極めた藤原道長は、皇子誕生や国家繁栄を願い、南山吉野を詣で、証として御経を入れた経筒を山中に埋めました。道長の経筒は、56億7千万年後の弥勒菩薩出現まで埋めておくはずだったのですが江戸時代に偶然発見されてしまって、現在京博にあります。勿論国宝。また疫病退散・鎮護国家のためにそれまで一つ構えだった壇を五つに増やし、効果抜群の五壇御修法も始めます。現在京都の醍醐寺でも2月に修しています。藤原実資の日記『小右記』から、平安貴族の公的、私的な願いの作法を考えてみます。
1月 藤原道長、経筒を埋める ―吉野金峯山と埋納経―
2月 五壇御修法 ―疫病退散・国家安穏を願って―
3月 道長の巡礼 ―南都七大寺をめぐる―
- 日程
- 2021/3/6
- 曜日・時間
- 第1週 土曜 10:30~12:00
- 回数
- 1回
- 受講料(税込)
- 会員 3,190円 一般 3,410円
- 設備費(税込)
- 110円
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講師詳細
- 野口 孝子(ノグチ タカコ)
- 早稲田大学卒。鹿児島大学大学院修了。専門は日本古代史。平安時代の邸宅相続や里内裏が主な研究テーマ。近年、平安時代の夜化に注目し「夜」の視点で平安京を見直している。2019年度まで同志社女子大学講師。