庄内式土器の源流を吉備の土器にたどる 邪馬台国・投馬国の関係性はどこまであるのか
- 森岡 秀人(関西大学大学院非常勤講師・桜井市纒向学研究センター共同研究員)
調査・研究に躍進を遂げる日本考古学の伝統に考古学上の物差しとして活躍する土器の編年や製作技術の研究があります。専門家にとっては日常茶飯事に身に付いているものですが、どの点を学べばよいのか、どうしてそこまでわかるのか、難点も多いのが土器の編年や各地域の作り方の影響問題です。講座では、考古学の王道とも言うべき土器研究を取り上げ、型式学や編年、技術内容を学びますが、今回はあの有名な庄内式土器の起源問題と深く関わる吉備の土器をフォーカスします。吉備の土器は河内平野にたくさん動いていますが、それは人々もたくさん移動している証拠です。大和川下流域のようすを調べながら、吉備の土器の本場のようすも探索します。邪馬台国の時代、河内と吉備の関係を土器文化からどこまで知ることができるのか。受講者の土器を見る眼を養いながら、土器を超えた社会関係の問題も考えます。邪馬台国と投馬国、位置論争に関してもどう読み解けばよいのかのヒントを得たいと思います。
弥生時代から古墳時代への移行関係を整理しながら、吉備と河内の時間軸の現状をしっかり講義します。受講生みなさまの挑戦力を期待しています。
※当日空席があれば1回受講もできます。(会員3,190円、一般3,630円)
詳細は電話でお問い合わせください。<0797-38-2666>
①7/29 河内に現れた吉備の人々の動き
②9/9 吉備型甕と河内型庄内形甕 関係性の深層を探る
③9/30 邪馬台国の時代を扱う土器編年問題の進化
- 日程
- 2020/7/29, 9/9, 9/30
- 曜日・時間
- 第2週 水曜 13:00~14:30
- 回数
- 3回
- 受講料(税込)
- 会員 8,250円 一般 9,570円
- 設備費(税込)
- 330円
- 持ち物など
- 教材として資料を配布します。(実費)
筆記用具
※設備費は教室維持費です。
- その他
- 窓口でお手続きされる方は、2番のちらしをご覧ください。
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講師詳細
- 森岡 秀人(モリオカ ヒデト)
- 1952年生。中学・高校と歴史研究部に入り、関西大学文学部史学科に進む。考古学研究室では末永雅雄、横田健一、網干善教など諸先生に師事。高松塚古墳の発掘で壁画と対面。詳しく調査する。弥生文化の研究や大坂城石切場の研究など幅広い分野をもつ。